持続可能に安全な食料を提供するためには, 生態系の修復と保護が必要です。 研究室は, (1)藻場生態系の健全性を評価するための技術開発と (2)藻場生態系の修復と保護に必要な基礎研究を中心に行っています。 生物多様性の高い沿岸域の修復と保護に興味のある学生はぜひ連絡してください。
7割の活動はフィールドワーク(野外調査)ですので, 毎月潜ります。 その他の活動はラボ(栄養塩解析, 光合成の実験, 海藻の種苗生産など)とデータ解析です。 調査拠点は長崎(新上五島町・小値賀町・大村湾)・沖縄(琉球大学の田中先生との共同研究)・宮城県松島湾(理研の佐藤さんとの共同研究)です。 調査内容は海藻の個体群調査, 藻場生態系の環境観測, ブルーカーボンの評価, オキナワモズク・ワカメ・ノリ養殖についての研究がメインな研究活動です。 現在の研究室のメンバーは, 藻場構成種の放卵時期の予測, 藻場に生息する魚類群集の季節変動, 付着微細藻類の生態学的研究, 植食生動物と海藻の相互関係の研究に夢中です。 今年はコロナウイルスの影響でなかなか学会発表ができていませんが, 国内・国外における研究発表は積極的に行っています。 さらに, 研究室のメンバーは学生向けの研究助成金を何度もあたっています。
日本では, いそやけが進んでいて, いそやけのような現象は世界中におきています。 植食生成物が大量に増えたのがいそやけの主な原因だと考えられています。 私達はいそやけをおこす課程と生態系が回復する課程の研究に取り組んでいます。
海洋生態系が固定する炭素は Blue carbon と呼ばれるようになったのは最近のことです。 水産学の視点からブルーカーボンをどのように考えるのか, どのように観測するのかについて も研究しています。
我が国の海藻養殖は今後どうなるのでしょう。現在海藻養殖の技術は 50 年以上も 変わっていません。温暖化が進むなかで, 次世代の海藻養殖に必要な技術の開発や 新たな海藻資源の発掘に挑戦しています。